センターについて

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部長からのご挨拶

筑波大学附属病院 ひたちなか社会連携研究教育センター センター部長・教授 寺島 秀夫

筑波大学附属病院
ひたちなか
社会連携研究教育センター
センター部長・教授
寺島 秀夫

2011年4月1日に、ひたちなか総合病院内に“筑波大学附属病院ひたちなか地域連携教育研究センター”がオープンしました。

第一の使命は、地域医療の中で“先進的治療”を導入し実践して行く上で当センターがその触媒として効果的に機能することです。センター教員の専門領域の場合、ひたちなか総合病院内において、先進的治療を“自己完結型”で実践することより、地域医療に大きく貢献したいと考えております。また、専門領域以外においても、筑波大学附属病院との連携ならびにセンター教員の多彩な人的ネットワークを効果的に機能させることにより、最良の医療を提供できるものと自負しております。

第二の使命は、若手医師の教育と地域医療を担う次世代のリーダーの育成です。当センターの教員が教育の専門職として研修医教育に参画することにより、近未来の地域医療の充実に取り組んでおります。

私どもの研修医教育基本方針:学ぶ・思索・癒す、この喜びを共有しよう

ひたちなか総合病院には、約300床故の“高い機動力”、日立製作所の支援による“恵まれた設備”、勉学に勤しむための“良質な環境”の三拍子が揃っています。このリソースを最大限に生かし、“物静かに学びたい方”から“己の気概を炸裂させ知的野蛮人を目指す方”まで、臨床研修を堪能できる教育システムの構築を目指しています。以下、当センターの基本指針を明示します。

  1. “学ぶ・思索・癒す”の楽しさと喜びを享受できる教育システムの確立
    医師という職種の最大の魅力は、常に興味が尽きることがなく、 “趣味≒医学の関係”が成立することです。研修医時代は、日々、自分の知らないことに遭遇します。特に研修医1~2年目は、学ぶべき知識が怒濤のごとく押し寄せ、かつ、多忙な状況下におかれるので、午前中に勉強するべしと気付いた事項が夕方には忘却の彼方といった事例が実際に起こり得ます。学ぶべきことが膨大であるが故に、あっという間に“無知の債権超過”に陥る危険性があるのです。そこで、自分が知らないことは、“その日のうちに必ず学習する鉄則”を死守しなければなりません。耳学問は絶対禁忌です。成書や論文を紐解けば、関連する事項も同時に目に飛び込み、知識が倍増するはずです。そこで、当センターを中心として、学ぶべき教材(成書・論文)の即時提供、その後に問答を必ず追加して習熟度・思考回路のチェックを行い、さらに習熟度に応じて上級編の教材を提供する体制を確立しています。自ら学び思索し、同時に治療技術を習得して、その実践により患者さんを癒すことができた時の喜びは筆舌に尽くしがたいものです。以上の要件を満たす教育システムの確立を進めております。
  2. 科学する心と眼力の育成
    “科学する心と眼力”を会得すれば、臨床の現場が“宝の山”に見えてくるはずです。臨床の現場では、何気なく行われている慣習が意外と多く存在します。所謂、“眉唾物の継代培養”という現象です。研修医ならではの新鮮な視点で、一つ一つのclinical practiceを共に科学的に検証してみませんか。その中から、革新的な発見が生まれることがあります。丸暗記の知識に発展性はありませんが、自らの思考で咀嚼し吸収した知識は新たな発想・工夫を導き出す応用力を秘めています。研修医時代に、海外の学会で研究発表の機会を得ることも十分可能です。