今日は小児病棟へおじゃましました♪
今回の目的は…お昼のバイキングぅ いっぱいたべちゃうぞ・・・じゃなかった、「こどもの食育支援チーム」をお手伝いするぞ!
筑波大学附属病院では家族と離れて入院生活を送っているこども達に、2010年7月から食教育を取り入れたバイキング食を提供しています。小児病棟と病態栄養部が協力して2か月に1度実施されています。患児が闘病生活に前向きに取り組む環境作りの一貫として、食事内容や栄養教育により栄養状態を改善することを目標にしているんだって。
治療中はお薬の副作用で食欲も下がり気味。でもかわいいイラスト入りの名札を貰ったら楽しくなるね。はい、お母さんも名札を掛けましょう。
おぼんを持って出発~
ぼくも名札をもらいました♥
みーんな大好きラーメン!
ウズラのたまご、チャーシュー、コーンをトッピグしてから、スープを注ぎます。
いつもは調理室に居る調理師さん達にも、この日だけは病棟で会えるんだね! ぼくは調理師さんにおねだりして、コーンをたっぷりトッピングしてもらっちゃった。うっわ~い!
手作り餃子は、焼きたてを召し上がれ~。
まず地下にある調理室で蒸したあとに、バイキング会場で焼き目をつけています。
調理の手間をかけてもらっているお蔭で、こんがり焼きたてが食べられます。ぼくほっぺが落ちそ~ )^o^(
お野菜も食べようね♪ってお姉さんに声をかけてもらったから…うぅ…
頑張って食べるよぉ\(◎o◎)/!
管理栄養士のお姉さん達がつけているお揃いのバンダナとエプロンは、スタッフのみなさんでデザインした手作りだそうです。
ステキだ~♥
優しくコーンを増量してくれた調理師さん達とも記念写真を撮らせてもらっちゃった。ラッキー(^O^)v
ジャジャーーン♪
これが本日ぼくのいただくお昼ごはんです!
中華ちまき
冷やしラーメン
餃子
麻婆豆腐
八宝菜
ナムル
フルーツポンチ
「いっただきまぁす(#^.^#)」
こっちは、先生とお母さんたちが同じ食卓を囲んでいる1コマ。
こういう機会があると、みんなでゆっくり話せるし、お母さんたちも少しリフレッシュできるね。
みんなで食べると、楽しくておいしいね。普段は食べられないものにもチャレンジしているよ。
「通常と比較して、7割以上のこどもの食事摂取量が増加しているのよ。」って、「こどもの食育支援チーム」の川村さんが教えてくれました。
そして最後は「食育教室」です。この日の担当は管理栄養士の浅見さん。
箱の中に入っている食べ物は何かな?
クンクンクン♪ においを嗅いで考えます。
答えは「メロン~」でした。赤肉でとっても大きいメロンだぁ。ねぇねぇ、それクイズが終わった後どうするの? ぼく食べたい食べたい~。
ぼくも挑戦したけど、匂いだけで中身を当てるって結構難しかったよ。
浅見さんから、「食事をするとき、食べ物はどんな匂いがするのか嗅いでみてね。食欲が増す効果があるのよ。」と教えてもらいました。
なるほどなるほど。ぼくも次からよ~く匂いを嗅いでから食べてみ~よぉっと! きっと今よりもっとごはんがおいしくなるね!
≪チーム医療教育推進室にて≫
おいしいバイキング食をご馳走に…じゃなかった…お手伝いした後で、小児病棟の副看護師長で、「こどもの食育支援チーム」の担当者でもある川村さんに色々教えてもらいました。
レン:バイキング食はどうやって始まったのか教えてください。
川村さん:化学療法を受けているこども達は、治療に伴う副作用、家族と離れて生活する食事環境の変化により食事の摂食量が低下することが多いのです。そのため、長期入院生活をおくるこどもの栄養管理に関わる専門職種は、栄養的側面のみにとどまらない、食事環境の整備や、成長発達を見据えた食育支援を行うことが要求されます。
2009年5月頃より、骨髄抑制時の加熱食を栄養管理室とともに見直し改訂しましたが、状況は改善しませんでした。試行錯誤の中で次に注目したのがおやつで、2009年11月より月に1回の「手作りおやつの会」を始めてみました。おいしいおやつだけではなく、 家族とともに、楽しい雰囲気の中で行えるように、会に遊びも取り入れました。さらに2010年3月から開始したNST回診で、その会への反応や次への要望を聞くことで、こどものたちとのコミュニケーションも深まり、徐々におやつに対する関心が高まりました。またこのことで病院食に対する意見も聞く機会も多くなっていきました。
そうした中で、病院食を選べるようにすること、家族とともに食事ができること、病院スタッフとともに食事をすることで、食事摂取量を増やし楽しく社会性を高めることに繋げられると考えて開始したのが、このバイキング食です。今は、「手作りおやつ」と「バイキング食」を毎月1度、交互に実施しています。
レン:取組みをチーム医療GP事業に申請したのはどうしてですか?
川村さん:この取組みにより食育を支援していくためには、ただ食事を変えることだけでは不十分だと考えたのです。多職種がともに学び協力し合うことで、こどもたちへの支援を一層向上させられると考え申請しました。いろいろな課題はありましたが、栄養管理室との協力で実際にバイキング食を開始することができたので、どうやって協力したら良いのか悩んでいる他のチームの何らかの参考になればとも思っています。
レン:チームの取り組みで、こどもさんたちの様子は変わりましたか?
川村さん:バイキング食の提供は、こどもたちの要望を受けて献立を考えるところから始めるため、食事への関心の高さを感じています。「食育教室」でその時のメニューや季節に関係のある食についてこどもたちやご家族に伝えることで、食物や栄養について以前より知識が高まっていると感じます。
病状が深刻な患者さんのよろこびにつながっていることは、スタッフの励みにもなっています。また、ご家族にとってもよい機会が提供できているようです。重症心身障害児のご家族にとっては、気分転換の場になっているようです。
こうしたみんなで一緒に食卓を囲む「共食」は、今後食育を支援する重要ポイントになるのではないかと考えています。
川村さん、「こどもの食育支援チーム」の皆さん、
これからも頑張ってください!
今回の「レン君のおじゃましまーす」はこれにて終了です~。
次回をお楽しみに!