多くの医療者は、熱心に知識を習得し、技術の向上に努めています。もちろんそれは必要ですが、十分ではないと私たちは考えています。
医療が“個”で価値を産み出していた時代はすでに過ぎ去り、 “チーム”で価値を産み出していく時代にシフトしています。リーダーとしてチームの力を引き出していくためのスキルが医療界に圧倒的に不足しています。
それが「ノンテクニカルスキル」です。
ノンテクニカルスキルはもともと航空業界で使われていた言葉で「テクニカルスキルを補って完全なものとする認知的、社会的、そして個人的なリソースとしてのスキルであり、安全かつ効率的なタスクの遂行に寄与するもの」と定義されています。
医療界では主に医療安全の分野で広がっていますが、本プログラムでは組織力を向上させるという広い意味でノンテクニカルスキルを捉えています。
今まで医療分野ではリーダーシップやコミュニケーションスキルや“暗黙知”として自然に伝承されてきました。しかし、ノンテクニカルスキルには理論的な背景があり、体系的なトレーニング方法が存在します。スキルである以上、必ず高めることができます。
医療が向き合うべき課題は複雑化して答えのないものが増えています。テクニカルスキルと従来型のリーダーシップでは解決が困難です。ノンテクニカルスキルはこれからの医療の未来を切りひらくための必須のスキルなのです。
・自分らしいリーダーシップを涵養したい
・部下にもっと能力を発揮してもらいたい
・はじめて管理職になったので良いチームを創っていきたい
・問題解決能力を高め、組織を向上させたい
・会議を生産的なものに変えていきたい など
つくばノンテク道場には、意欲的な学習者が全国から集います。同じような課題意識を持った人たちと一日を過ごし、学び合うことそのものが価値のあることだと考えています。
ノンテク道場で大切にしていることは、「学習者主体の場になること」。学習者の中にある知恵や経験を分かち合い、化学反応が起きることで新たな学びや気づきが産まれていくような学びの場を醸成していくことを意識しています。
講師はファシリテーターとしてそのプロセスを丁寧にサポートしていきます。
1991年筑波大学卒業、筑波大学附属病院総合医コースレジデント修了。1998年には筑波メディカルセンター病院総合診療科の立ち上げにかかわる。
2000年、筑波大学附属病院卒後臨床研修部(現 総合臨床教育センター)への赴任を機に卒前・卒後・生涯に渡る医学教育に携わるようになり、指導医養成講習会やノンテクニカルスキル研修等のプログラム開発に取り組んでいる。
日本医学教育学会認定医学教育専門家。
2004年筑波大学卒業、勤医協中央病院で初期研修、岡山家庭医療センター、三重大学などで総合診療を学ぶ。
2014年より筑波大学に移り、総合診療、地域医療、多職種連携、アルコール関連問題に携わっている。
TWI・JI(仕事の教え方)ファシリテーター
2001年横浜市立大学医学部卒業。横浜市立大学附属病院、横浜赤十字病院(現みなと赤十字病院)などで医師として勤務。
その後、2010年医療分野に特化した研修・コンサルティング会社である株式会社アクリート・ワークス創業。全国の医療機関に対してマネジメントスキル研修を実施している。
2014年 東京⼤学⼤学院教育学研究科 (博⼠後期課程)満期退学。筑波⼤学、東京⼤学、横浜市⽴⼤学等で⼤学運営に携わる他、公⽴図書館館⻑等⼈材管理の実務経験を持つ。
修⼠(学術)、MBTI認定ユーザー(MBTI Qualified User)、 TWI・JR(⼈への接し⽅)/TWI・JI(仕事の教え⽅)訓練士
指導資格:
・MTP(管理者研修プログラム) インストラクター養成講座指導者、インストラクター
・TWI-JI、JR、JM、JS各トレーナー養成講座指導者、トレーナー
・中堅社員研修コースインストラクター養成講座指導者、インストラクター
・若手社員研修(WSTC)研修コースインストラクター養成講座指導者
・新入社員実務・接遇研修インストラクター養成講座指導者 など