センターについて

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ご挨拶

筑波大学附属病院
土浦市地域臨床教育センター
センター部長・教授
福田 妙子

2012年4月に設立した土浦市地域臨床教育ステーションが、この度私を含めた2名の教官の増員とともに土浦市地域臨床教育センターとして機能することとなりましたのでご挨拶申し上げます。現在、筑波大学附属病院の地域臨床教育センター並びにステーションは全部で12施設ですが、土浦市地域臨床教育センターは県南地域における初めての附属病院サテライト施設として開設されました。県南地域の医療資源は、県北に比べれば恵まれています。しかし、高齢化の波がやってきていますし医療体制もまた変化します。すなわち、複数の疾病を抱えた高齢患者さんが急激に増える一方で、良質な医療を提供できる若手医師を確保できるかどうかが、その地域の医療を維持推進できるか崩壊させてしまうかの分かれ道になるということです。こうした状況のなか、地域に根差した医師の研修育成は我々にとって喫緊の課題であり当センターの最大の目的です。この目的のために、まずは霞ケ浦医療センターの医師と一体となり、土浦市およびその周辺地域の方々に喜んでいただける良質な医療の提供を目指します。その上で、地域医療における「教育」の重要性をこれから多くの方々と共有したいと考えています。

平成18年から筑波大学で始まった地域臨床教育事業のコンセプトは「最適のフィールドに大学の教育機能を展開する」というものです。私は4つの理由から、この霞ケ浦医療センターは極めて地域臨床教育に適したフィールドだと考えています。第一に、霞ケ浦医療センターは、昭和16年に霞ケ浦海軍病院として創設され、戦後は国立霞ケ浦病院として地域の医療を70年間にわたり支え続けた長い伝統と歴史を持っています。近隣住民や患者さんの絶大な信頼を得ていることは実際働いてみるとすぐ分かります。先輩医師の方々が長年にわたって築いてくださったこの遺産のお陰で、今我々は落ち着いた診療環境の中でのびのびと働くことができます。それは若い医師の皆さんにも余計なストレスなく研鑽を積んでいく場を提供することになると思います。第二に当院は、全国143病院、総病床数約5万床を運営する日本有数の病院ネットワーク独立行政法人国立病院機構の一員であります。この背景により、将来災害派遣など全国規模の救急活動にでることも独自の海外留学制度を活用することも大規模臨床研究に参加すること等も可能です。やる気さえあれば、将来の可能性は無限に広がるのです。第三に、当院は標榜診療科24科、13の特殊専門外来を有し、平成25年度の手術件数は1824件/年(全身麻酔1132件/年)分娩件数250件/年の総合病院です。茨城県がん診療拠点病院であり、地域医療および在宅医療・介護支援事業拠点病院でもあります。当院で研修すれば、三次救急はありませんが上級医の目が届くアットホームな環境でバランスのとれた幅広い経験ができます。第四に圧倒的に有利な地理的条件があります。当院は筑波大学から車で20分程度のロケーションなので、移動に多くの時間を費やすことなく大学と病院の両方のカンファレンスや研究会に出席することが可能です。大学とのたすきがけのコースを選択しても引っ越しなどの煩わしい作業はありません。もちろん教員同士の連携も極めて緊密で、もし筑波大学の大学院生になれば当地での博士号取得も可能です。

当センターに興味をお持ちの医学生および研修医の皆さん、まずは当センター共通アドレスにアクセスしてみて下さい。見学も歓迎します。私および担当教官が随時相談にのります。

 

補足:当霞ケ浦医療センターでは「多様な働き方」を応援しています。広大な敷地を有する病院内には専用保育施設があります。小児科Drのご配慮で子供が病気になった時すぐ病院に入院させることが可能です。当直免除等の配慮がされることもあります。出産・育児を予定している方、あるいは既にその真っ最中で復帰時期に悩んでいる方も是非一度ご相談ください。