初期研修カリキュラム【 耳鼻咽喉科 】
カリキュラム責任者:星野 朝文
一般目標(GIO)
耳鼻咽喉科診察の基本を身につけ、主な生理検査・画像検査を含めて幅広く学び、耳鼻咽喉科領域の基本的な診療ができる。
個別目標(SBOs)
- 患者の全身状態を把握し、気道閉塞などの緊急性処置を必要とする状態であるか、など判断できる。
- 患者から適切な問診を行い、その症状に即した鑑別診断を複数挙げることができる。
- 耳鼻咽喉科に特有な診察法として、以下のものを実施し、所見を述べることができる
①耳鏡による外耳、中耳診察
②鼻鏡による鼻腔内診察
③舌圧子による口腔咽頭診察
④フレンツェル眼鏡などを用いた一般平衡検査と、頭位・頭位変換眼振検査 - 耳鼻咽喉科用ファイバースコープを用いて、鼻腔、咽頭、喉頭の診察を行ない、その所見を述べることができる。
- 聴力検査、血液検査、エコー検査、CT検査、MRI検査の適応判断と、その所見の解釈について理解している。
- 上記診察により、当初挙げた鑑別診断のなかから確定診断を下し、患者に適切に説明できる。また、確定診断に至らない場合にも、今後の検査予定、方向性を示し、患者に説明することができる。
- 突発性難聴、顔面神経麻痺などのステロイド治療が必要となる疾患の診断、治療について理解し、入院治療における指示を出すことができる。
- 扁桃周囲膿瘍の穿刺、切開排膿の手技について、適応判断とその合併症と危険性を理解し、安全に施行できる。
- めまい患者に対して、中枢性疾患の除外を行うための身体学的所見を取り、必要に応じて頭部MRI検査を実施し、その解釈ができる。
- 頭頸部癌に対して、病理学的検査、画像検査などを通じて、病気診断を適切に行い、高次病院へ情報提供できる。その際、患者とその家族への適切な説明もできる。
方略(LS)
指導医の指導の下、外来業務を行い、患者の診療を行う。入院適応となる場合は、指導医に相談の上で、入院を決定する。その際、病棟主治医として、その患者に対する方針を指導医と相談の上で、計画、実施する。
評価(Ev)
- EPOCによる評価を行う。
- 修了時に評価表(研修医の経験内容等に関する自己評価および耳鼻咽喉科の指導体制等に関する評価を記載)を提出。
- ローテーション中に指導医による面接評価を行う。