組織
機能・職種ごとに編成し、円滑な支援が可能なように、マトリックス型のプロジェクトマネジメントを組んでいます。
研究開発マネジメント部
研究開発マネジメント部は、臨床医学研究に関する開発の入り口から実用化への出口までを見据えた“ワンストップサービス”の窓口であり、研究開発のマネジメント(医療シーズのパイプライン管理)を実施します。
シーズの実用化に向けて、知的財産権の獲得支援や研究開発戦略・薬事に関する相談(シーズ相談)、企業及び臨床医とのパートナリング、AMED「橋渡し研究プログラム」、「橋渡し研究プログラム(大学発医療系スタートアップ支援プログラム)」による支援シーズの評価・選定等を通じた研究資金獲得の支援と契約などを含めて、総合的に支援します。
監査・信頼性保証室
2016年に開設されて以来、臨床試験の信頼性確保のため支援を継続しており、現在(2024年11月時点)2名体制で監査業務を対応しております。監査・信頼性保証室では、試験実施のプロセス・システム(法規制・実施計画書・手順書の遵守、同意・症例報告書の作成や試験運営手順など)を評価し、それが適切に実施されているかを確認します。
監査の目的は、治験・臨床研究の品質保証のために法規制、ガイドライン、実施計画書、標準業務手順書等を遵守して行われているか否かを通常のモニタリング・品質管理業務とは独立・分離して客観的に評価することです。
橋渡し研究推進センター
シーズを形に、臨床研究・臨床開発の未来人材を育成し、事業化による橋渡し研究の臨床導入を推進します。
TR人材育成ユニット
独自の実践的プロフェッショナル養成講座を展開し、国際展開を見据えた事業化・実用化を目指すグローバル人材育成、医療系スタートアップ支援を行っています。
- Research Studio :大学間連携による医療アントレプレナー育成、アカデミア研究の社会実装、医療系シーズのスタートアップを育成支援
- 医療開発マネジメント講座 :開発マネジメント人材育成
- 医薬品・医療機器
レギュラトリーサイエンス講座 :規制と科学の橋渡し教育
未来医工融合研究センター(CIME)
医工連携等の異分野融合型の研究で創出された医療機器や医薬品等の社会実装のために、ヒト対象実証研究の支援を行っています。2014年1月院内に設置され、過去9年間で計17件のプロジェクトがCIME実証研究スペースを活用して、医師主導治験や特定臨床研究等を行いました。2024年8月、シェアオフィスの新設やインキュベーション支援の追加、医工連携支援の強化等、機能拡充してリニューアルしました。その他、医療機器等の研究開発に興味がある学内・外の研究者に向けたセミナーやワークショップを開催して、異分野間の研究者の人材交流を推進しています。
企画調整室
橋渡し研究推進センターのビジョンと目的を具現化し、各活動を円滑に実行するため、学内外のステークホルダーと連携しながら企画・調整・推進を担う部門です。研究支援の強化や産学連携の促進、プロジェクトの立案・実行を通じて、橋渡し研究の発展に貢献します。
臨床研究推進センター
研究対象者の保護と研究の信頼性確保に努め、治験・臨床研究を推進します。
臨床研究ガバナンス室
当院における臨床研究が各種規制を遵守し、適正に実施されるよう、手順等を整備・管理し、推進しています。不適正事案等が発生した際には、相談窓口として、報告手順や再発防止対策も指導します。
病院長が、当院で実施する臨床研究を一元的に管理するための特定臨床研究管理委員会の事務局を担当し、ガバナンス体制の確保・強化に貢献していきます。
中央管理ユニット
様々な実施体制で医師主導治験をマネジメントします。企業での研究開発経験を有する専門職による、開発戦略・プロトコル作成、データマネジメント、モニタリング、統計解析により、質の高い治験を推進します。さらにAI技術を取り入れた業務効率化を推進し、外部AROとの連携による支援体制の強化と質の向上にも取り組んでいます。また、特定臨床研究におけるEDC(電子的症例データ収集)システムの構築・管理も行い、信頼性の高い臨床データの取得をサポートします。
コンサルテーション室
臨床研究法に基づく研究を中心に臨床研究の立案を支援し、臨床研究に関する様々な相談業務を行います。また、倫理研修やセミナーの開催により、学内外の研究者教育を行います。国立大学病院臨床研究推進会議や大学病院臨床試験アライアンスなどを通じ他大学との連携に努め、全診療科の担当者との情報共有に努めます(研究管理指導員連絡協議会)。
サイト管理ユニット
多様化する臨床試験・治験にも対応できるよう、経験豊富な臨床研究コーディネーター(CRC)が治験審査委員会(IRB)前から依頼者と密なコミュニケーションを図り、 円滑な試験の実施のために被験者と研究者を支援します。また、グローバル試験や複雑なプロトコルにも対応できるように試験薬・情報を厳密に管理し、重篤な有害事象(SAE)などにも積極的に対応します。中央管理ユニットをはじめ、機構の各部門とも情報共有し、現場に即した支援を心がけています。
審査委員会事務室
治験審査委員会、臨床研究審査委員会、臨床研究倫理審査委員会、特定認定再生医療等委員会及び利益相反委員会の事務局業務を行っています。治験依頼者や研究者からの要望に臨機応変に対応し、各部門との調整を行い、公正で効率的な審査委員会の運営に努めています。また、未承認薬・機器を用いた医療を提供するにあたり、事前に倫理的・科学的妥当性及び適切な使用方法について審査を行う未承認薬等臨床使用評価委員会の事務局業務も行っております。