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ホーム > 研修等のご案内> 2012年 2月19日 シンポジウム「新たな医療チームを築くために」報告

研修等のご案内

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マスター・ブライト    
ケイちゃん       レンくん

 平成24年2月に、「新たな医療チームを築くために」をテーマに、シンポジウムを開催いたしました。筑波大学附属病院をはじめとした医療関連の機関から、84名の方々にご参加いただきました。

  

【プログラムはこちら】

シンポジウムの目的

 多様化する医療ニーズにいち早く対応できる医療チームと、 それを実践できる人材の養成を目標とする、本事業の実施計画についてご報告するとともに、 チーム医療の現状や課題についての見識を深め、今後の医療現場での改善の方向性について、 参加者がともに考えることを目的としました。

シンポジウムの内容

 シンポジウムは、本事業の稲葉めぐみコーディネーターの総合司会のもと、 筑波大学附属病院・五十嵐徹也病院長の挨拶で開会しました。

 五十嵐病院長からは、多職種の視点を理解することが、 患者さんの安全・安心につながることや、 チーム医療は施設内だけでなく地域にも広がる概念であることが述べられました。 また、現在建設中の新しい病院では、「チーム医療」が自然な文化となるよう、 本事業の成果への期待が示されました。

第1部 基調講演Ⅰ

 筑波大学附属病院総合臨床教育センター・前野哲博副部長が座長を務めた第1部では、 「変革期に活路を拓くチーム医療とは~病院機能評価(外部評価)と事務部門経営改善の視点から の提言として~」と題して、鈴木 紀之 氏(財団法人筑波メディカルセンター事務局次長・財団事業推進室長、 厚生労働省 チーム医療推進方策検討ワーキンググループ委員)による基調講演が行われました。

 

 鈴木氏は、自身の勤務先である筑波メディカルセンターを例にとり、 医療現場を取り巻く変化と経営改善について述べられた後に、経営に理解と認識ある医師とチーム医療で、 「八方塞がらない病院経営」を、と訴えられました。 さらに、ご自身の医療機能評価サーベイヤーとしてのご経験から、 医療保険福祉がかつてない難局に臨もうとしている今日、チーム医療はますます重要性を増しており、 事務部門も覚悟と準備をもってチーム医療の実践を支える必要があることが示されました。

第2部 文部科学省チーム医療GPと本事業の概要

 筑波大学附属病院総合臨床教育センター・瀬尾恵美子専任講師が座長を務めた第2部では、 同センターの前野哲博副部長により、本事業が採択された文部科学省の支援事業 「チーム医療推進のための大学病院職員の人材養成システムの確立」についての説明と、 本事業の概要の報告がありました。

 本事業は、文部科学省の補助事業への52件の申請のうち、8件に採択されたことが報告された後、 養成する本事業が多様化する医療ニーズにいち早く対応できる医療チームを構築し、 それを実践できる人材の養成を目標としていることが述べられました。 業務を職種単位で考えてきたこれまでのあり方から、 職種を超えた全体的視点で業務改善ができるチーム医療人材を想定する本事業では、 「互いに教え合う」文化を醸成することと、人材養成の体系化・標準化を図ることで、 こうした人材の養成を目指すことが報告されました。

第3部 基調講演Ⅱ

 筑波大学附属病院 ISO・医療業務支援部・山下慶三病院講師が座長を務めた第三部では、 「Implementing TWI in Healthcare : Successful Strategies and Practices (医療現場でTWIを使う ~価値を生む戦略と実践~)」と題して、 米国The TWI InstituteのTWI Executive DirectorであるRobert Wrona氏による基調講演が行われました。

 第二次世界大戦に備えて米国が生み出したリーダー養成手法・TWI(Training Within Industry)が 戦後トヨタを始め多くの日本企業の人材養成の礎となったこと、 トヨタウェイの米国での認知を背景に日本でTWIを修めた Graupp氏がWrona氏と共にTWI Instituteを設立(2001年)したこと、 TWIが医療機関を含む米国産業界に浸透しつつあること、「仕事の教え方」「改善の仕方」は 業務プロセスの改善を、「人の扱い方」は組織運営の改善を促す監督者の基本力量でありTWIは それら力量を育成する確実な訓練体系であることが紹介されました。

本事業の評価について

 引き続き、本事業の評価委員を代表して、 財団法人筑波麓仁会 介護老人保健施設そよかぜ・阿部 帥施設長(元茨城県立医療大学学長)より、 本事業の評価についてお話しをいただきました。

 まず、患者中心のチーム医療が希求されながらも、 必ずしも実施が伴ってこなかったこれまでの日本の医療現場について言及され、 チーム医療の実現は、社会全体の意識変革が必要なほどの、 根の深い課題であることが述べられました。 それゆえ、医療現場の実態を鋭く分析し、 実際にチーム医療推進の役に立つプログラムの作成が望まれるという、本事業への期待でまとめられました。

 

 筑波大学附属病院総合臨床教育センター・前野哲博副部長の閉会の挨拶では、 本シンポジウムでいただいた貴重なご意見を基に、これから社会に求められるチーム医療、医療人の育成を 進めていきたいとの抱負が述べられました。 最後に、ご参加の皆様へのお礼と事業推進へのご協力のお願いでシンポジウムを閉会しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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