研究開発の流れと出口戦略

1.シーズ育成・開発の流れ

シーズ育成・開発の取り組み(概要)


医療イノベーションには、基礎研究から医師主導の臨床試験、承認申請までの切れ目のない支援が必要です。つくば臨床医学研究開発機構(T-CReDO)は、医療シーズに関する各種シーズ相談&シーズ支援を通じてつくば地域での医療イノベーションの実現を支援します。そのためには研究段階から研究開発戦略を策定し、積極的に産官学との共同研究を実施し、官民の研究資金の獲得を行いつつ研究開発を進め、企業導出を果たすことが必要です。


2.研究のステージに合わせた出口戦略

T-CReDOでは、シーズのそれぞれのステージに合わせて出口を明確にした戦略を立て、それに向けた実務的な支援を行います。具体的には下表にします3つのステージに分類して、出口戦略を立て、支援を行います。

出口戦略


3.シーズ育成・開発に直面する困難と
T-CReDOでの一元的支援(概要)

シーズ育成・開発に直面する困難とT-CReDOでの一元的支援


基礎研究から探索研究へのステージでは「魔の川」があり、そこでは基礎研究の技術化、知的財産の確保、民間企業との連携など乗り越えなければならない困難があります。

開発研究や臨床試験(治験)のステージでは、製造技術開発、非臨床試験、薬事戦略相談や治験計画届とこれらを実施するのに必要な開発費用調達(公的資金獲得等)等の課題があり、「死の谷」と呼ばれています。専門知識や経験のない研究者にとっては、基礎研究の成果を臨床試験・治験に持ってくるまで困難の連続です。

たとえ「死の谷」を乗り越え、ある承認が得られたとしても、既存技術や他社との競合優位性、患者ニーズの充足度、市場性、事業性、臨床試験の実施可能性、臨床試験の実施可能性等といった「ダーウィンの海」に直面し、その海を他と競合し泳ぎ切るには事前のビジネスプラン準備が必要となります。

そのような困難に立ち向かい、つくばでの医療イノベーションの実現のために、T-CReDOでは、筑波大学国際産学連携本部(I3O)、URA研究支援室との密な連携により、医師主導臨床研究(治験)、共同研究等企業とのパートナリング、民間あるいは公的資金獲得等を包括的一元的に支援します。

「魔の川」では知財化支援、民間企業等との連携支援、シーズ育成支援を行い。「死の谷」を乗り越えるために、公的資金獲得支援、プロジェクト推進、臨床試験支援、人材&組織化支援、臨床研究教育に注力し、「ダーウィンの海」では患者ニーズや、市場的価値の把握支援、他社との競合把握支援とアントレプレナー教育を行います。