2025年12月26日
筑波大学附属病院長
平松 祐司
この度、筑波大学附属病院（以下「当院」）で実施された臨床研究において、｢人を対象とする医学系研究に関する倫理指針｣（以下「倫理指針」）における重大な不適合事案が発生していたことが判明いたしました。ここに謹んで深くお詫びを申し上げますとともに、発生事案内容及び再発防止策についてご報告いたします。
【事案の概要】
他機関が代表の観察研究「有転移腎癌の予後と予後因子の探索」に当院が参加するにあたり、当院の倫理審査、病院長の許可及び情報公開の手続きを経ずに、情報（＊）の収集及び代表機関への提供が行われ、研究結果が複数の論文として公表されました。
（＊）既に診療で得られた情報のみで、患者さん個人を容易に特定できる氏名等の情報は
含まれません。
【再発防止策】
多くの臨床研究が同時進行している現状を踏まえ、各診療科の実施中の研究を診療科長が常時把握できるように自己点検機能を整備しました。また、他機関との共同研究における、当院病院長の許可取得に関する手順について再周知を行いました。
次に、倫理審査手続きの必要性に関する認識不足を解消するために、毎年の倫理講習内で不適合事例を共有し、研究者の意識向上を図っています。
さらに、倫理講習の受講管理システムを新たに導入し、研究者自身が受講状況を常時確認できる体制を構築し、受講の徹底に努めています。
以上
[本件に関する問合せ先]
筑波大学つくば臨床医学研究開発機構
臨床研究推進センター 臨床研究ガバナンス室
TEL：029-853-3667
E-mail：tcr.governance@un.tsukuba.ac.jp
