本コースでは、患者・家族中心アプローチ、心理社会的アプローチなどの家庭医療学的手法も用いながら多職種と協働して在宅ケア、在宅緩和ケアを実践し教育できる能力を修得できる。
【Objectives】
本プログラムは、①レクチャー等による理論的な学習(Off the job training:Off-JT)、②受講者自らがそれを臨床や指導の現場で実践する演習・実習(On the job training:OJT)、③ポートフォリオを活用した省察的実践、④経験を確実に定着させる振り返り(reflection:RF)の4段階で構成されている。詳細については7を参照のこと。
上記により総合的な評価を行う。
科目名 | 時間数 | 内容 | |
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緩和ケア 概論 | レクチャー90分×2回 時期:4,5月 | 目的 | 在宅ケアに関する基礎的な知識を学ぶ。 |
内容 | 在宅ケア概論、在宅ケアの特徴について | ||
進め方 | レクチャー(90分×2回)を受講し、理解度確認テストを行う。 | ||
緩和ケア 概論 |
時間: 緩和ケア研修会 2日間(未受講者のみ) レクチャー90分×3回 講習会:6 月、10 月 レクチャー時期:4月、不定期 |
目的 | 緩和ケアに関する基礎的な知識を学ぶ。 |
内容 | 全人的苦痛について、専門的緩和ケアサービスについて、 Illness trajectoryについて | ||
進め方 | レクチャー(90分×1回)、e-learning(CANCER e-LEARNING:地域医療連携、在宅医療と地域連携)(90分×2回)を受講し、理解度確認テストを行う。 | ||
在宅緩和ケア 概論 |
レクチャー90 分×3回 レクチャー時期:4月、不定期 | 目的 | 在宅緩和ケアに関する基礎的な知識を学ぶ。 |
内容 | 在宅緩和ケア概論、在宅における緩和ケアの特徴について | ||
進め方 | レクチャー(90 分×1回)、e-learning(CANCER e-LEARNING:地域医療連携、在宅医療と地域連携)(90 分×2 回)を受講し、理解度確認テストを行う。 | ||
がん疼痛の マネジメント |
緩和ケア研修会2日間(未受講者のみ) レクチャー90 分×2回 講習会:6 月、10 月 レクチャー時期:不定期 |
目的 | がん疼痛緩和に必要な知識について学ぶ。 |
内容 | がん疼痛の種類と特徴について、オピオイドの使い方について、オピオイドの副作用について、鎮痛補助薬について | ||
進め方 | 茨城県緩和ケア研修会に受講者として参加し、更にe-learning(CANCER e-LEARNING:がん性疼痛の評価と治療、症状マネジメント(疼痛))(90 分×2 回)を受講し、理解度確認テストを行う。 | ||
緩和ケアにおける 症状マネジメントと ケアについて |
緩和ケア研修会2日間(未受講者のみ) レクチャー90 分×19回 講習会:6 月、10 月 レクチャー時期:不定期 |
目的 | 緩和ケアで求められる症状マネジメントとケアに必要な知識について学ぶ。 |
内容 | 嘔気、嘔吐、せん妄、倦怠感、悪液質・食欲不振、便秘、嚥下障害、呼吸困難感、死前喘鳴、適応障害、不安・抑うつ、高カルシウム血症、脊髄圧迫、否認・予期悲嘆、臨死期のケア | ||
進め方 | 茨城県緩和ケア研修会に受講者として参加し、更にe-learning(CANCER e-LEARNING:消化器症状(2コマ)、呼吸器系症状(2コマ)、腎・尿路系症状、神経系、体腔液のマネジメント、スピリチュアルペイン、苦痛緩和のための鎮静 、死が近づいた時のケア、がんの経過における正常反応と精神症状、精神症状の評価とマネジメント(不安・不眠・抑うつ、自殺・希死念慮、せん妄、終末期、薬物療法、精神療法)、家族・遺族ケア、高齢者・認知症)(90 分×19 回)を受講し、理解度確認テストを行う。 | ||
悪い知らせの伝え方 |
緩和ケア研修会2日間(未受講者のみ) レクチャー60分+演習30分 +振り返り15分×1回 講習会:6 月、10 月 レクチャー時期:未定 |
目的 | 今後の見通しや治療方針(特に悪い知らせ)について、患者、家族が理解し、納得できる伝え方を学ぶ。 |
内容 | SPIKESなどを用いた悪い知らせの伝え方 | ||
進め方 | 茨城県緩和ケア研修会に受講者として参加し、更に、悪い知らせの伝え方に関するレクチャーとシナリオを用いたロールプレイを実施し、振り返りを行う。 | ||
Advance Care Planning概論 |
レクチャー90分×2回 レクチャー時期:不定期 | 目的 | Advance Care Planningを実践するために必要な知識について学ぶ。 |
内容 | Advance Care Planningの定義、目的、重要性について | ||
進め方 | e-learning(CANCER e-LEARNING:効果的なコミュニケーション、がん医療におけるコミュニケーション)(90分×2回)を受講し、理解度確認テストを行う。 | ||
在宅医療 演習 | 時間:12ヶ月 時期:未定 | 目的 | 在宅患者・家族に対して適切な在宅ケア、Advanced Care Planningを提供するために必要な知識、技術、態度を学ぶ。 |
内容 | 在宅医療専門医研修認定施設において、指導医、看護師らと共に、実際に患者を受け持つ。 | ||
進め方 | 指導医、看護師らと共に病棟、外来において患者を受け持ち、指導医、看護師らと共に振り返りを行い、フィードバックを受ける。 | ||
ポートフォリオ演習 | 時間:12ヶ月 時期:不定期 | 目的 | 在宅患者・家族に対して多職種と協働して適切なケア、Advanced Care Planningを提供するために必要な知識、技術、態度を学ぶ。 |
内容 |
・地域性、患者、家族の希望や生活背景を配慮した在宅ケア ・多職種と協働してがん・非がん患者の在宅看取り ・神経難病や重症心身障害児など高度な在宅ケアが必要な複雑事例への対応 などについてポートフォリオ作成を行う |
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進め方 | 指導医と共に15領域のポートフォリオ作成を行う。 | ||
臨床研究に関する 基礎知識 |
レクチャー90分×9回 レクチャー時期:不定期 | 目的 | 在宅医療に関する研究に必要な基本的な知識を学ぶ。 |
内容 | 臨床研究概論、ケース・コントロール研究、コホート研究など | ||
進め方 | e-learning(ICR臨床研究入門:臨床研究の基礎知識講座)(90分×9回)を受講し、理解度確認テストを受ける。 |
日本プライマリ・ケア連合学会専門医取得者(取得予定者を含む)を要件とします。履修希望者は事前に面接を実施します。
尚、研修プログラムによる履修内容が異なるため、必要に応じて学習を補完出来る教材、勉強会等を準備します。