総合診療塾プログラムは、医学生1~6年生・初期研修医を対象として、総合診療実践に必要な臨床推論、在宅医療などの導入教育を行い、地域で活躍する総合診療医の魅力を実際に体験・体感しながら、その概要を学ぶコースです。医学部入学時、医学生の約3割が「地域で働く医師に」という希望を抱いていると言われます。しかし、学生時代は理想とする総合診療医像が見えず、「自分が総合診療医になる」イメージがもてないため、早い段階で意欲が失われてしまうことも少なくありません。医学生が将来像の一選択肢として「総合診療医」を意識し続けられるよう、このプログラムでは初期教育から総合診療実践のイメージを明確に伝えます。総合診療の魅力だけでなく、マインド、必要な知識、技能の広さ等、具体的に求められる能力を示し、医学生自身のキャリアイメージへつなげることを意図しています。
本プログラムでは、年間を通して講義を月1回ペースで、他に演習、長期休みを利用した地域実習を行います。筑波大学で行われる毎月の講義・演習では、総合診療医の指導の下、グループワークと演習を中心に「臨床推論」「緩和ケア」「患者中心の医療」「EBMの使い方」「家族志向型アプローチ」など総合診療の基本となる知識とマインドの理解を深める教育を行います。また、3日間の夏期演習では、地域でフィールドワークを行い、多職種スタッフと実際にコミュニケーションをとりながら、家庭医・総合診療医のキャリア、ワークライフバランスについてディスカッションし、自己の具体的キャリアイメージに落とし込みます。希望者は地域のContentで総合診療医の生の魅力に触れることのできる地域実習が行えます。県内の診療所で、外来診療、訪問診療、地域保健福祉活動など、現場の最先端の空気から「総合診療医」の魅力を肌で感じることができます。
2015年度開催 総合診療塾レクチャーテーマ | |
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第1回 | Meet the スポーツドクター! ~総合診療とスポーツ医学 |
第2回 | 患者中心の医療の方法 |
第3回 | 学生時代に知っておきたい緩和ケア(導入編) |
第4回 | 学生時代に知っておきたい緩和ケア(応用編)~Advance care Planning~ |
第5回 | 高齢者へのアプローチ ~Comprehensive Geriatric Assesment |
第6回 | 家族志向型のケア |
第7回 | 臨床推論(高学年版) |
第1回「Meet the スポーツドクター! ~総合診療とスポーツ医学」の講義風景
スポーツドクターの役割は、スポーツの場面での総合診療を行うことで、コーディネート機能が鍵になることがよくわかった。
初めて実際のスポーツドクターと出会うことができて本当によかった。具体的に自分の夢をどのように実現していけばいいのかわかり、嬉しかった。