筑波大学附属病院
筑波大学附属病院 総合臨床教育センター

研修プログラム

筑波大学附属病院の平成29年度研修プログラムを掲載します。筑波大学の特徴について簡単にまとめましたので、こちらも参照してください。

  • 産科特別プログラムの詳細についてはこちら
  • 小児科特別プログラムの詳細についてはこちら
  • 診療グループ別初期研修カリキュラム一覧についてはこちら
  • 診療グループ初期研修モデルコース一覧はこちら

 

筑波大学附属病院 平成29年度研修プログラム 構成

Ⅰ.概要

研修体制

  • 筑波大学附属病院を管理型病院とする集中管理方式の病院群を構築する。
  • 専任教員の配置されている総合臨床教育センターが中心となって研修をコーディネートする。

院外研修制度

  • 筑波大学附属病院臨床研修協力病院等連絡協議会では、研修施設・指導医について独自の基準を作成して認定を行っている。院外研修は、認定を受けた施設・指導医のもとで行う。

採用

  • 定員は1学年90名(一般プログラム86名、小児特別プログラム2名、産科特別プログラム2名)とし、マッチングプログラムによって採用する。
  • 採用希望順位の決定に当たっては、OSCEおよび面接による採用試験を複数回実施する。

ローテーション

必修研修科目の内容・施設および選択研修の時期によって大きく10個のコースに分かれる。
各コースの詳細はこちら

診療科目別の研修内容

1)必修科目(9か月)
・内科(6ヶ月)
院内6ヶ月、院外6ヶ月、院内3ヵ月+院外3ヵ月の3つのパターンから選択し、研修する。
・救急(3ヶ月)
院内、院外を選択して研修する。修了時にACLS実技試験を受ける。

2)地域医療研修(1ヵ月)
診療所、地域に密着した病院、保健所等で研修を行う。
選択必修の期間に週1回×6か月の研修と2年目の選択研修中に1ヵ月のブロック研修のどちらかを選択する。

3)選択必修科目(6ヶ月)
2ヵ月ずつ3つの研修ブロックに分け、6ヶ月間の研修を行う。
・選択必修1…外科系診療グループより選択
・選択必修2…小児、小児外科より選択
・選択必修3…麻酔科、精神科、産婦人科より選択することが望ましいが、研修医の希望により他の診療科も選択可能

4)選択科目(9か月)
研修医の希望で選択する。原則として1年目は院内研修、2年目は院外・院内研修を診療科ごとに選択し研修する。全ての診療科で研修可能。

※各診療科ごとの研修目標・方略等はこちら

レジデントレクチャー

研修目標の達成に役立てることを目的として実施する。一定単位以上の出席を修了条件とする。

Ⅱ. 研修の基本理念と基本方針

【理念】
筑波大学附属病院理念のもと、充実した指導体制と環境の中で、医師としての人格を涵養し、将来専門とする分野にかかわらず、医学及び医療の果たすべき社会的役割を認識しつつ、日常診療において頻繁に遭遇する病気や病態に適切に対応でき、地域医療に貢献できる幅広い基本的な臨床能力(態度・技能・知識)を身に付け、チーム医療を実践できることを基本理念とする。

【基本方針】
1)高度先進医療を行える各専門領域の指導医が充実している本院において、専門性の高い医療を、初期研修医が主体的に診療に参加する体制のもと経験できるように、研修体制を充実させる。
2)Common diseaseを数多く経験出来る市中病院で豊富な症例経験ができる環境を充実させる。中でも教育の中核となる市中病院に教員を派遣する、地域医療教育センター・ステーションを活用する。
3)患者・家族の心理的・社会的背景に配慮し、最良の診療が行えるように指導する。
4)研修医の一人一人の希望を重視して研修をコーディネートする。
5)多職種連携教育(多職種と関わるワークショップやコミュニケーション研修など)を積極的に実施し、研修中他職種から形成的評価を受ける体制を構築する。
6)地域医療の特性を理解し、病病連携や病診連携、在宅医療などの役割を理解できるように指導する。
7)研究倫理や臨床研究の仕組みを理解する機会を作り、将来において臨床研究を担うアカデミックマインドを持った人材を育成する。

Ⅲ. 目標

※緑文字は厚生労働省の研修プログラムにはない、筑波大学独自に設定した項目

1) GIO

医師として、将来どのような分野に進むにせよ、医学・医療の社会的ニーズを認識しつつ、日常診療で頻繁に遭遇する病気や病態に適切に対応できるよう、幅広い基本的な臨床能力(態度、技能、知識)を身につける。

2) SBOs

A.医療人としての基本的能力
1. 患者-医師関係
患者を全人的に理解し、患者・家族と良好な人間関係を確立するために、

  1. 患者、家族のニーズを身体・心理・社会的側面から把握し、適切なケアを提供できる。
  2. 医師、患者・家族がともに納得できる医療を行うためのインフォームドコンセントが実施できる。
  3. 守秘義務を果たし、プライバシーへの配慮ができる。

2. チーム医療
医療チームの構成員としての役割を理解し、医療・福祉・保健の幅広い職種からなる他のメンバーと協調するために、

  1. 指導医や専門医に適切なタイミングでコンサルテーションができる
  2. 上級および同僚医師、他の医療従事者と適切なコミュニケーションをとり、チーム医療における指示や役割分担などをコーディネートできる。
  3. 同僚及び後輩へ教育的配慮ができる。
  4. 患者の転入、転出にあたり情報を交換できる。
  5. 関係機関や諸団体の担当者とコミュニケーションがとれる。

3. 問題対応能力
患者の問題を把握し、問題対応型の思考を行い、生涯にわたる自己学習の習慣を身につけるために、

  1. 臨床上の疑問点を解決するために情報を収集して評価し、当該患者への適応を判断できる(EBM =Evidence Based Medicineの実践ができる)。
  2. 自己評価および第三者による評価をふまえた問題対応能力の改善ができる。
  3. 研究や学会活動に関心を持ち、積極的に参加する。
  4. 自己管理能力を身につけ、生涯にわたり基本的臨床能力の向上に努める。

4. 安全管理
患者ならびに医療従事者にとって安全な医療を遂行し、安全管理の方策を身につけ、危機管理に参画するために、

  1. 安全管理の基本的な概念について説明できる。
  2. 医療現場での安全確認を理解し、実施できる。
  3. 医療事故防止及び事故後の対処について、マニュアルなどに沿って行動できる。
  4. 院内感染対策(Standard Precautionsを含む)を理解し、実施できる。

5. 医療面接
患者・家族との信頼関係を構築し、診断・治療に必要な情報が得られるような医療面接を実施するために、

  1. 医療面接におけるコミュニケーションのもつ意義を理解し、コミュニケーションスキルを身につけ、患者の解釈モデル、受診動機、受療行動を把握できる。
  2. 患者の病歴(主訴、現病歴、既往歴、家族歴、生活・職業歴、系統的レビュー)の聴取と記録ができる。
  3. インフォームドコンセントのもとに、患者・家族への適切な指示、指導および患者教育を行うことができる。

6. 症例提示
チーム医療の実践と自己の臨床能力向上に不可欠な、症例呈示と意見交換を行うために、

  1. 症例提示と討論ができる。
  2. 臨床症例に関するカンファレンスや学術集会に参加する。

7. 診療計画
保健・医療・福祉の各側面に配慮しつつ、診療計画を作成し、評価するために、

  1. 診療計画(診断、治療、患者・家族への説明を含む)を作成できる。
  2. 診療ガイドラインやクリニカルパスを理解し活用できる。
  3. 入退院の適応を判断できる。
  4. QOL(Quality of Life)を考慮にいれた総合的な管理計画(社会復帰、在宅医療、介護を含む)へ参画する。

8. 医療の社会性
医療の持つ社会的側面の重要性を理解し、社会に貢献するために、

  1. 保健医療法規・制度を説明できる。
  2. 医療保険、介護保険、公費負担医療を説明できる。
  3. 医療の倫理的問題について把握し、適切に対応できる。
  4. 虐待について説明できる。
  5. 感染症など、法規で届け出等が定められている疾患について理解し、適切に対応できる。
  6. 患者の視点に立ち、費用効果比の高い医療を提供することができる。

B.基本的な診療能力
1. 診察
病態の正確な把握ができるよう、全身にわたる身体診察を系統的に実施し、記載するために、

  1. 全身の観察(バイタルサインと精神状態の把握、皮膚や表在リンパ節の診察を含む)ができ、記載できる。
  2. 頭頚部の診察(眼瞼・結膜、眼底、外耳道、鼻腔、口腔、咽頭の観察、甲状腺の触診を含む)ができ、記載できる。
  3. 胸部の診察(乳房の診察を含む)ができ、記載できる。
  4. 腹部の診察(直腸診を含む)ができ、記載できる。
  5. 泌尿・生殖器の診察ができ、記載できる。
  6. 骨・関節・筋肉系の診察ができ、記載できる。
  7. 神経学的診察ができ、記載できる。
  8. 小児の診察(生理的所見と病的所見の鑑別を含む)ができ、記載できる。
  9. 精神面の診察ができ、記載できる。

2. 臨床検査
病態と臨床経過を把握し、医療面接と身体診察から得られた情報をもとに必要な検査を、
A=自ら実施し、結果を解釈できる。
B=指示し、結果を解釈できる。
C=指示し、専門家の意見に基づき結果を解釈できる。

  1. 一般尿検査 (A) 尿沈渣(B)
  2. 便検査:潜血(A)、虫卵 (B)
  3. 血算・白血球分画 (B)
  4. 血液型判定・交差適合試験 (A)
  5. 心電図(12誘導) (A)、負荷心電図(C)
  6. 動脈血ガス分析 (A)
  7. 血液生化学的検査 (B)・簡易検査(血糖、電解質、尿素窒素など)(A)
  8. 血液免疫血清学的検査(免疫細胞検査、アレルギー検査を含む)(B)
  9. 細菌学的検査・薬剤感受性検査 (B)・検体の採取(痰、尿、血液など)(A)・簡単な細菌学的検査(グラム染色など)(A)・抗原迅速測定検査(インフルエンザ、溶連菌) (B)
  10. 肺機能検査 (B)・スパイロメトリー (A)
  11. 髄液検査 (B)
  12. 細胞診・病理組織検査 (C)
  13. 内視鏡検査 (C)
  14. 超音波検査 (A)
  15. 単純X線検査 (B)
  16. 造影X線検査 (C)
  17. X線CT検査 (B)
  18. MRI検査 (B)
  19. 核医学検査 (C)
  20. 神経生理学的検査(脳波・筋電図など)(C)
  21. 凝固系検査(PT、APTT、FDPなど) (B) 出血時間 (A)
  22. 妊娠反応 (B)

3. 基本的手技
基本的手技の適応を決定し、実施するために、

  1. 一次及び二次救命処置ができる 。(経験目標A-1を参照)
  2. 圧迫止血法を実施できる。
  3. 包帯法を実施できる。
  4. 注射法(皮内、皮下、筋肉、点滴、静脈確保、中心静脈確保)を実施できる。
  5. 採血法(静脈血、動脈血)を実施できる。
  6. 穿刺法(腰椎、胸腔、腹腔)を実施できる。
  7. 導尿法を実施できる。
  8. 浣腸を実施できる。
  9. ドレーン・チューブ類の管理ができる。
  10. 胃管の挿入と管理ができる。
  11. 局所麻酔法を実施できる。
  12. 創部消毒とガーゼ交換を実施できる。
  13. 簡単な切開・排膿を実施できる。
  14. 皮膚縫合法を実施できる。
  15. 軽度の外傷(骨折・捻挫の一次処置を含む)・熱傷の処置を実施できる。

4. 基本的治療法
基本的治療法の適応を決定し、適切に実施するために、

  1. 療養指導(安静度、体位、食事、入浴、排泄、環境整備を含む)ができる。
  2. 薬物の作用、副作用、相互作用について理解し、薬物治療(抗菌薬、副腎皮質ステロイド薬、解熱薬、麻薬を含む)ができる。
  3. 末梢および中心静脈からの輸液について、輸液計画(量および組成など)を立て、実施できる。
  4. 輸血(成分輸血を含む)による効果と副作用について理解し、輸血が実施できる。

5. 医療記録
チーム医療や法規との関連で重要な医療記録を適切に作成し、管理するために、

  1. 診療録(退院時サマリーを含む)をPOS (Problem Oriented System) に従って記載し管理できる。
  2. 処方箋、指示箋を作成し、管理できる。
  3. 指導医の指導・監督の下で診断書、死亡診断書(死体検案書を含む)、その他の証明書を作成し、管理できる。
  4. CPC(臨床病理カンファレンス)レポートを作成し、症例呈示できる。
  5. 紹介状と、紹介状への返信を作成でき、それを管理できる。

3) 経験目標

A.特定の医療現場における経験
1. 救急医療
生命や機能的予後に係わる、緊急を要する病態や疾病、外傷に対して適切な対応をするために、

  1. バイタルサインの把握ができる。
  2. 重症度および緊急度の把握ができる。
  3. ショックの診断と治療ができる。
  4. 二次救命処置 (ACLS = Advanced Cardiac Life Support)ができ、一次救命処置(BLS = Basic Life
    Support)を指導できる。※ACLSは、バッグ・バルブ・マスク等を使う心肺蘇生や除細動、気管挿管、薬剤投与等の一定のガイドラインに基づく救命処置を含み、BLSには、気道確保、心臓マッサージ、人工呼吸等の、機器を使用しない処置が含まれる。
  5. 頻度の高い救急疾患の初期治療ができる。
  6. 専門医への適切なコンサルテーションができる。
  7. 大災害時の救急医療体制を理解し、説明できる。

2. 予防医療
予防医療の理念を理解し、地域や臨床の場での実践に参画するために、

  1. 食事・運動・禁煙指導とストレスマネージメントができる。
  2. 性感染症・エイズ予防、家族計画指導に参画できる。
  3. 地域・職場・学校検診に参画できる。
  4. 予防接種に参画できる。

3. 地域保健・医療
地域保健・医療を必要とする患者とその家族に対して、全人的に対応するために、

  1. 社会福祉施設等の役割について理解する。
  2. 地域保健・健康増進(保健所機能を含む)について理解する。
  3. 診療所の役割(病診連携を含む)について理解し、実践する。
  4. へき地・離島医療について理解する。
  5. 在宅ケアの適応とそのために必要なアセスメントを理解し、適切なケアが提供できる。
  6. かかりつけ医の機能について説明できる。

4. 小児・成育医療
小児・成育医療を必要とする患者とその家族に対して、全人的に対応するために、

  1. 周産期や小児の各発達段階の特性を理解し、適切な医療が提供できる。
  2. 周産期や小児の各発達段階に応じて心理社会的側面への配慮ができる。
  3. 学校、家庭、職場環境に配慮し、地域との連携に参画できる。

5. 精神保健・医療
精神保健・医療を必要とする患者とその家族に対して、全人的に対応するために、

  1. 精神症状の捉え方の基本を身につける。
  2. 精神疾患に対する初期対応と治療の実際を学ぶ。
  3. 社会復帰や地域支援体制を理解する。

6. 緩和・終末期医療緩和・終末期医療を必要とする患者とその家族に対して、
全人的理解に基づいて対応するために、

  1. 心理社会的側面への配慮ができる。
  2. 症状のコントロール (WHO方式がん疼痛治療法を含む)が実施できる。
  3. 告知をめぐる諸問題への配慮ができる。
  4. 死生観・宗教観などへの配慮ができる。

7. 死
臨死時に適切に対応するために、

  1. 通常診療における死の判定ができ、家族に適切に対応できる。
  2. 剖検の必要性について遺族に説明することができる。
  3. 臓器移植に必要な手続きについて説明できる。

B.経験すべき症状・病態

患者の呈する症状と身体所見、簡単な検査所見に基づいた鑑別診断、初期治療を的確に行う能力を獲得するために、初期研修において以下の症状・病態について、

A=90%以上の項目を経験することが望ましい。
B=60%以上の項目を経験することが望ましい。
C=特に数値目標を定めないが、できれば経験することが望ましい。

1. 緊急を要する疾患・病態

  1. 心肺停止(A)
  2. ショック(A)
  3. 意識障害 (A)
  4. 脳血管障害 (A)
  5. 急性呼吸不全 (B)
  6. 急性心不全 (A)
  7. 急性冠不全 (A)
  8. 急性腹症 (A)
  9. 急性消化管出血 (A)
  10. 急性腎不全 (C)
  11. 外傷(頭部外傷、脊椎脊髄損傷、胸部外傷、腹部外傷、骨盤骨折、四肢骨折・創傷など)(A)
  12. 急性中毒 (A)
  13. 誤飲(タバコ、薬物など)、誤嚥(ピーナツなど) (C)
  14. 熱傷 (A)
  15. 精神科領域救急(C)
  16. 流・早産および満期産(産科救急)(A)

2. 頻度の高い症状

  1. 全身倦怠感(B)
  2. 不眠(A)
  3. 食欲不振(A)
  4. 体重減少、体重増加(B)
  5. 浮腫(A)
  6. リンパ節腫脹 (A)
  7. 発疹(B)
  8. 黄疸(C)
  9. 発熱(A)
  10. 頭痛 (A)
  11. めまい(A)
  12. 失神(C)
  13. けいれん発作(C)
  14. 視力障害(A)
  15. 結膜の充血(A)
  16. 鼻出血(C)
  17. 嗄声(C)
  18. 胸痛(A)
  19. 動悸 (A)
  20. 呼吸困難 (A)
  21. 咳・痰 (A)
  22. 嘔気・嘔吐 (A)
  23. 腹痛 (A)
  24. 便通異常(下痢、便秘) (A)
  25. 腰痛 (A)
  26. 関節痛 (B)
  27. 歩行障害 (B)
  28. 四肢のしびれ(A)
  29. 血尿(A)
  30. 排尿障害(尿失禁・排尿困難)(A)
  31. 尿量異常 (B)
  32. せん妄(B)
  33. 不安・抑うつ (B)
  34. 癌性疼痛 (A)

C.経験すべき疾患・病態

臨床研修の一般目標と行動目標を達成するために、以下の疾患・病態について、

A=80%以上の項目を経験することが望ましい。
B=50%以上の項目を経験することが望ましい。
C=特に数値目標を定めないが、できれば経験することが望ましい。

この場合における症例の経験とは、診断・治療・予後追跡の少なくとも一部に参加することを意味する。

・血液・造血器・リンパ網内系疾患

  1. 貧血(鉄欠乏貧血、二次性貧血)(A)
  2. 白血病 (C)
  3. 悪性リンパ腫 (C)
  4. 出血傾向(播種性血管内凝固症候群:DICを含む)(B)

・神経系疾患

  1. 脳・脊髄血管障害(脳梗塞、脳内出血、くも膜下出血)(A)
  2. 痴呆性疾患 (B)
  3. 脳・脊髄外傷(頭部外傷、急性硬膜外・硬膜下血腫)(B)
  4. 変性疾患(パーキンソン病)(C)
  5. 脳炎・髄膜炎 (C)
  6. 脳腫瘍(転移性脳腫瘍を含む) (C)

・皮膚系疾患

  1. 湿疹・皮膚炎群(接触皮膚炎、アトピー性皮膚炎)(A)
  2. 蕁麻疹 (A)
  3. 薬疹 (B)
  4. 皮膚感染症 (B)

・運動器(筋骨格)系疾患

  1. 骨折 (A)
  2. 関節の脱臼、亜脱臼、捻挫、靱帯損傷 (A)
  3. 骨粗鬆症 (B)
  4. 腰椎椎間板ヘルニア (B)

・循環器系疾患

  1. 心不全 (A)
  2. 狭心症、心筋梗塞 (A)
  3. 心筋症 (C)
  4. 不整脈(主要な頻脈性、徐脈性不整脈)(A)
  5. 弁膜症(僧帽弁膜症、大動脈弁膜症)(B)
  6. 動脈疾患(動脈硬化症、大動脈解離)(B)
  7. 静脈・リンパ管疾患(深部静脈血栓症、下肢静脈瘤、リンパ浮腫)(C)
  8. 高血圧症(本態性、二次性高血圧症)(A)

・呼吸器系疾患

  1. 呼吸不全 (A)
  2. 呼吸器感染症 (A)
  3. 閉塞性・拘束性障害をきたす肺疾患(気管支炎、気管支喘息、気管支拡張症)(A)
  4. 肺循環障害(肺塞栓・肺梗塞)(C)
  5. 異常呼吸(過換気症候群)(B)
  6. 胸膜、縦隔、横隔膜疾患(自然気胸、胸膜炎、胸水)(C)
  7. 肺癌 (A)

・消化器系疾患

  1. 食道・胃・十二指腸疾患(食道静脈瘤、食道癌、胃癌、消化性潰瘍、慢性胃炎)(A)
  2. 小腸・大腸疾患(イレウス、急性虫垂炎、痔核・痔瘻、大腸癌)(A)
  3. 胆嚢・胆管疾患(胆石、胆嚢炎、胆管炎)(A)
  4. 肝疾患(ウイルス性肝炎、急性・慢性肝炎、肝硬変、肝癌、アルコール性肝障害、薬物性肝障害)(A)
  5. 膵臓疾患(急性・慢性膵炎、膵癌)(C)
  6. 横隔膜・腹壁・腹膜(腹膜炎、ヘルニア)(B)

・腎・尿路系(体液・電解質バランスを含む)疾患

  1. 腎不全(急性・慢性腎不全、透析)(A)
  2. 原発性糸球体疾患(急性・慢性糸球体腎炎症候群、ネフローゼ症候群)(C)
  3. 全身性疾患による腎障害(糖尿病性腎症)(B)
  4. 泌尿器科的腎・尿路疾患(尿路結石、尿路感染症、腎腫瘍)(A)
  5. 神経因性膀胱(C)

・妊娠分娩と生殖器疾患

  1. 妊娠分娩(正常妊娠、流産、早産、正常分娩、産科出血、乳腺炎)(A)
  2. 女性生殖器およびその関連疾患(無月経、思春期・更年期障害、外陰・腟・骨盤内感染症、骨盤内腫瘍)(B)
  3. 男性生殖器疾患(前立腺疾患、男性不妊、勃起障害、精巣腫瘍)(B)

・内分泌・栄養・代謝系疾患

  1. 視床下部・下垂体疾患(下垂体機能障害)(C)
  2. 甲状腺疾患(甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症、甲状腺癌)(C)
  3. 副腎疾患(副腎皮質・髄質疾患) (C)
  4. 糖代謝異常(糖尿病、糖尿病の合併症、低血糖)(A)
  5. 高脂血症 (脂質代謝異常)(A)
  6. 蛋白および核酸代謝異常(高尿酸血症)(B)
  7. 乳癌 (C)

・眼・視覚系疾患

  1. 屈折異常(近視、遠視、乱視)(A)
  2. 角結膜炎 (B)
  3. 白内障(B)
  4. 緑内障 (B)
  5. 糖尿病、高血圧・動脈硬化による眼底変化 (B)

・耳鼻・咽喉・口腔系疾患

  1. 中耳炎 (B)
  2. 急性・慢性副鼻腔炎 (B)
  3. アレルギー性鼻炎 (B)
  4. 扁桃の急性・慢性炎症性疾患 (A)
  5. う歯と歯周病 (B)
  6. 外耳道・鼻腔・咽頭・喉頭・食道の代表的な異物 (C)

・精神・神経系疾患

  1. 症状精神病 (B)
  2. 痴呆 (A)
  3. アルコール依存症 (B)
  4. うつ病・抑うつ状態(A)
  5. 統合失調症 (A)
  6. 不安障害(パニック症候群)(B)
  7. 身体表現性障害、ストレス関連障害 (B)

・感染症

  1. ウイルス感染症(インフルエンザ、麻疹、風疹、水痘、ヘルペス、流行性耳下腺炎)(A)
  2. 細菌感染症(ブドウ球菌、MRSA、A群レンサ球菌、クラミジア、結核菌)(A)
  3. 真菌感染症(カンジダ症)(C)
  4. 寄生虫疾患 (C)
  5. HIV感染症 (C)

・免疫・アレルギー疾患

  1. 全身性エリテマトーデスとその合併症 (C)
  2. 慢性関節リウマチ (B)
  3. アレルギー疾患 (A)

・物理・化学的因子による疾患

  1. 中毒(アルコール、薬物)(A)
  2. アナフィラキシー (B)
  3. 環境要因による疾患(日射病、熱射病、寒冷による障害)(C)
  4. 熱傷 (B)

・小児疾患

  1. けいれん性疾患 (A)
  2. ウイルス感染症(麻疹、流行性耳下腺炎、水痘、突発性発疹、インフルエンザ(A)
  3. 細菌感染症 (A)
  4. 小児喘息 (A)
  5. 先天性心疾患 (C)

・加齢と老化

  1. 高齢者の栄養摂取障害(A)
  2. 老年症候群(誤嚥、転倒、失禁、褥瘡)(A)

Ⅲ.研修方略

1) 研修期間

2年間とする。

2) 研修科目および研修期間

研修科目 内容
必修科目 内科
(6か月)
 院内および院外で研修する。院内の場合、以下の診療科から選択してローテーションする。研修する診療科および期間(1.5か月~3か月)は研修医の希望を考慮して調整する。循環器内科、消化器内科、呼吸器内科、腎臓内科、内分泌代謝・糖尿病内科、膠原病リウマチアレルギー内科、血液内科、神経内科
common diseaseを数多く経験できる施設で研修する場合は、一部の研修期間を院内の放射線診断・IVR、病理学的診断にあてることも認める。
救急
(3か月)
 院内および院外で研修する。一部は他科(麻酔科等)の研修を行うことも可能である。
地域医療
(1か月)
 1か月のブロック研修(選択3とあわせて3か月のブロック研修)
希望者は、選択必修1~3の期間に、週1回・6か月間の継続研修を選ぶこともできる。
選択必修科目 選択必修1
(2か月)
 以下の診療科の中から選択する。ただし、選択必修ですでに以下の診療科で研修している場合はこの期間を選択研修に振り替えることができる。
消化器外科、呼吸器外科、循環器外科、乳腺・甲状腺・内分泌外科、小児外科、形成外科、脳神経外科、整形外科、腎泌尿器外科、耳鼻咽喉科、産婦人科
選択必修2
(2か月)
 以下の診療科の中から選択する。ただし、選択研修ですでに以下の診療科で研修している場合はこの期間を選択必修に振り替えることができる。
小児科、小児外科
選択必修3
(2か月)
 以下の診療科の中から選択することが望ましいが、研修医の希望により他の診療科も選択できる。
麻酔科、精神科、産婦人科
選択科目 選択1・
選択2(3か月)
 原則としてすべての診療科で可能。診療科の合意が得られれば、1.5か月×2科研修にすることもできる。基本的に院内とするが、院外で研修する場合は、総合臨床教育センターが指導体制、研修体制、全体とのバランスを考慮して診療科ごとに承認・調整した施設で行う。
選択3
(3か月)
 地域医療研修をこの期間に行う場合、地域医療研修と合わせて3か月のブロック研修を行う。

※ 病理、放射線診断科ともに横断的に診療科に関わる部門であり、診断学として重要な部門である。大学では病理・放射線診断科・当該診療科などによる合同カンファレンスが定期的(各診療科ごとに週1回程度)に開催されており、診断のみならず、治療計画やその後の経過を共有できる研修が可能である。
また、経験分野が片寄り、到達目標を達成できないことがないように、3か月はCommon diseaseが多く研修できる市中病院との研修とセットにした研修となっている。

※ 精神科研修に関して
精神科研修を原則的にいずれかの研修方式で行う。
① 選択必修3として2か月
② 選択必修3として1ヶ月(その場合、選択必修1または2の期間が3か月になる)
③ 選択研修として1ヶ月以上

3)一般プログラム(別紙)

研修プログラムは必修科目の内容および施設、選択研修の時期により10個のコースに分かれる。各コースに定員の設定はなく、研修医の希望により選択が可能である。

コース 内科(6ヶ月) 救急(3ヶ月) 備考
A 院内 院内 1年目院内
B 院内 院外 1年目院内
C 院内+院外 院内 1年目院内
D 院内+院外 院外 1年目院内
E 院内+院外 院外 1年目にで「内科+救急」院外研修
F 院外 院内 1年目に「内科6ヶ月」院外研修
G 院外 院外 1年目に「内科6ヶ月」院外研修
H 院外 院外 1年目に「内科+救急」院外研修
I 院内+院外 院外 1年目に選択1として院外外科になり、「内科+外科」院外研修
J 地域医療教育センター(水戸地域医療教育センター(水戸協同病院)、茨城県地域臨床教育センター(県立中央病院)、ひたちなか社会連携教育センター(ひたちなか総合病院)・日立社会連携教育センター(日製日立総合病院)で1年間研修を行う。
※定員あり
1年目を水戸地域医療教育センターで研修する
研究医を目指すコース。2年目に昼夜開講大学院に所属しつつ研修する。

必修研修の時期、選択および選択必修の時期の組み合わせによりそれぞれのコースはさらに細分化しており、1人1人にあった研修ローテーションを組んでいる。
各コースの詳細はこちら

4)ローテーション

ローテーション例はこちら

  1. 研修時期
    • 必修科目のうち最低3ヶ月は1年目に研修する。
  2. 研修施設
    • 1年目:原則として最低6ヶ月は院内で研修する。
      2年目:研修科目ごとに院内または院外で研修する。
      ただし、2年間で最低8か月以上は院内で研修するものとする。

5) ローテーションの決定方法

マッチング後に採用予定者より希望をとり、それに合わせて各サブプログラムの定員を決定する。
2月頃(各大学の卒業試験終了後)に、総合臨床教育センターより研修施設・研修時期などのローテーションにおける選択肢を提示する。
内定者は、選択肢の中から希望順位をつけて提出する。
研修施設・時期は、研修医の希望により決定するが、希望が重複する場合は総合臨床教育センターにおいて調整する。

6) 診療科目別の研修内容

    1. 必修科目(9ヶ月)
      • 内科(6ヶ月)
        • 院内6ヶ月、院外6ヶ月、院内3ヶ月+院外3ヶ月の3つのパターンから選択し、研修する。
          大学病院での研修は豊富な指導スタッフのもと内科の基本的な臨床技能を習得することを主な目的とし、院内8つの診療グループ(循環器内科、消化器内科、呼吸器内科、腎臓内科、内分泌代謝・糖尿病内科、 膠原病リウマチアレルギー内科、血液内科、神経内科)の中から選択してローテーションする。
          研修する診療科および期間(1.5ヶ月~3ヶ月)は研修医の希望を考慮して調整する。
          また、common disease を数多く経験できる施設で研修する場合は、一部の研修期間を院内の放射線診断・IVR 、病理学的診断にあてることも認める。
          市中病院ではcommon disease、一次救急を中心とした症例を数多く経験することを主な目的とし、大学が認定した研修協力病院で研修を行う。
      • 救急(3ヶ月)
        • 院内、院外を選択して研修する。終了時にACLS実技試験を受ける。
      • 地域医療(1ヶ月また週1回×6ヶ月)
        • 診療所、地域に密着した病院等で2年目に研修を行う。
          選択必修の期間に週1回×6ヶ月の研修か2年目の選択3研修中に1ヶ月のブロック研修のどちらかを選択する。
          週1回×6ヶ月という研修形式では地域医療の特性である医療の継続性や保健・医療・福祉の連携などについて継続的に研修することで地域医療を十分経験することができる。
          また、選択研修と合わせたブロック研修では、地域に密着した病院で1~2次医療やリハビリテーションを研修することができる。
    2. 選択必修科目(6ヶ月)

2ヶ月ずつ3つの研修ブロックに分け、6ヶ月間の研修を行う。

    • 選択必修1(外科系診療科)
      • 以下の診療科の中から選択する。ただし、選択研修ですでに以下の診療科で研修している場合はこの期間を選択研修に振り替えることができる。
        消化器外科、呼吸器外科、循環器外科、乳腺・甲状腺・内分泌外科、小児外科、形成外科、脳神経外科、整形外科、腎泌尿器外科、耳鼻咽喉科、産婦人科
    • 選択必修2(小児科)
      • 小児、小児外科より選択して研修する。ただし、選択研修ですでに以下の診療科で研修している場合はこの期間を選択研修に振り替えることができる。
    • 選択必修3
      • 麻酔科、精神科、産婦人科より選択することが望ましいが、研修医の希望により他の診療科も選択可能
  1. 選択科目(9ヶ月)
    • 選択研修1,2
      • 原則としてすべての診療科で可能。研修医の希望で選択する。診療科によっては、1.5 か月×2科研修にすることもできる。
      • 原則として1年目は院内研修、2年目は院外・院内を選択し研修する。院外で研修する場合は、総合臨床教育センターが指導体制、 研修体制、全体とのバランスを考慮して診療科ごとに承認・調整した施設で行う。
    • 選択研修3
      • 地域医療を1ヵ月のブロック研修として行う場合、地域医療研修と合わせて3ヵ月の研修を行う。

7) オリエンテーション


採用前に1週間程度のオリエンテーションを行う。
内容は、実際に診療を行ううえで必要な手続き・注意事項の他に、接遇、安全管理、診療録の記載などの講習や日本医師会認定のACLS講習会、コミュニケーション技法、EBM、静脈ラインの確保や採血などの基本的臨床技能についての講義・実習を行う。

8) レジデントレクチャー

研修目標の達成に役立てることを目的として、レジデントレクチャーを開催する。
出席を取りレクチャー1回あたり1~3単位でカウントし、30単位以上の出席を初期研修の修了条件とする。

概要

  1. 総合臨床教育センター主催のレクチャー(平成28年度開講内容はこちら
    指導医、研修医からテーマを募集して実施する
  2. 院外で実施されるレクチャー
    院内の安全対策講演会、CPC、院外で開催される講演会・研修会(例:製薬会社等の主催する講演会、協力型病院で開催される研修医向け講演会、ACLSプロバイダーコースなど)のうち、レジデント担当教員会議において初期研修の目的に合致すると認められたものについては、1.と同等の扱いとする。

Ⅴ 研修評価

1)各ローテーション終了時

  • EPOCを用いる。
  • 研修医:行動目標、経験目標の自己評価、指導体制、研修環境に対する評価
  • 指導医:研修医の行動目標、経験目標の評価

2)半年、1年目終了時

  • 担任の教員による中間評価を受ける。
  • (個別面接方式)
  • 研修目標の到達状況、必修レポートの提出状況、EPOC入力状況を踏まえ、半年間、1年間の研修を振り返り、2年目の研修にむけて特にウエイトを置くべき領域について確認する。また、研修医のコンディションを評価するとともに、指導医、研修施設についての情報交換を行う。

3)初期研修修了時

  • 全員がグループインタビュー方式による面接を受ける。
  • (評価者2名(レジデント担当教員)、研修医4名程度の形で1回40分程度の面接を実施)面接評価では、研修医の評価だけではなく、指導医、研修施設、研修プログラムの評価もあわせて行う。
  • 研修記録および面接評価をあわせて修了認定を行い、修了証書を発行する。

4)研修評価の取り扱い

  • 研修医はEPOCの画面上からいつでも自分の研修記録表を閲覧することができる。
  • 指導医、研修施設、研修プログラムの評価は研修医の個人情報を切り離した上でそれぞれにフィードバックするとともに、研修施設・研修指導医認定更新の参考資料とする。