微生物検査とは・・・
感染症を引き起こす微生物には、「細菌」・「真菌」・「ウイルス」・「寄生虫」がありますが、院内で行われているのは、特に「細菌」と「真菌」について、検査しています。
感染症が疑われる患者さんから得られた検体(尿・喀痰・便・膿・穿刺液・髄液・組織等)から、原因となる微生物を検出し、その微生物にどのような抗生物質が有効かどうかを検査します。
また、冬の時期に発生するインフルエンザ感染症やRSウイルス感染症などを簡易キットにて、迅速に検査し、風邪の原因を見つけます。
1 検体採取
患者さんの症状に応じて、各部分より検体を採取します。
肺炎を疑う場合は「痰」、膀胱炎などの尿路感染症を疑う場合は、「尿」、食中毒などの消化管感染症の場合は「便」といったように、症状に応じて適切な検体を提出していただきます。
2 塗沫検査
微生物検査では、患者さんから採取された材料をスライドガラスに塗ります(塗沫)。材料が塗られたスライドガラスを、「グラム染色」という手法を用いて、材料中に存在する細菌を青紫色またはピンク色に染め上げます。
染め上がったスライドガラスを顕微鏡で観察し、細菌の存在と数を確認し、結果として報告します。


3 培養同定検査
細菌が元気に育つ(発育)ように、栄養が豊富な寒天平板(分離培地)に材料を塗ります。通常、2~5日程で肉眼で観察できるような大きさまで育ちます(集落=コロニーと呼びます)。
発育した平板を以下のように、観察していきます。
- 違うコロニーの検索(何種類いるのか?)
- 各コロニーの色・大きさ・透明度・硬さおよび寒天平板の色
- 匂い
などにより、材料から発育した細菌を推測していきます。
発育してきたコロニーについて、ある程度推測できますが、そのコロニーを用いて形態や性状などを詳しく調べ、名前(菌種)を決定します。
4 感受性検査
培養同定検査で決定された菌種について、病原性が高いと判断された場合や無菌材料(血液・髄液など菌が存在すべきでない部位)から検出された場合、その菌について、薬剤(抗生物質)が効くか否かを検査します。その結果によって、医師は処方を決定・変更を行います。
5 迅速検査
感染症の診断・治療には、迅速に検査し結果を出すことが必要であります。一部の微生物、特にウイルスを中心に簡易キットを用いて、抗原を検出し、病原体が存在するか否かを判定します。
院内では、以下の項目について実施しています。
- SARS-CoV-2&インフルエンザウイルスA型/B型&RSウイルス抗原検査
- アデノウイルス抗原検査
- A群溶血連鎖球菌抗原検査
- 尿中肺炎球菌抗原検査
- 尿中レジオネラ抗原検査
- クロストリジウム ディフィシル トキシンA/B抗原検査
6 結核検査
院内では、塗抹検査を行っています。遺伝子検査として、PCR法を用いて、迅速に結核菌等を検出しています。