悪性腫瘍は1981年以降、日本における死因の第一位で、年間37万人を超える患者さんががんのために貴い命を失っています。従来、がんに対しては各臓器別に外科手術を中心とした治療が行われてきましたが、がん薬物療法が進歩し、さまざまながん腫で分子標的治療薬が使われるようになりました。それに対応するために、多くの病院で臓器横断的にがん薬物療法を行う腫瘍内科が設置されるようになりました。筑波大学附属病院腫瘍内科は、2015年4 月に新しく設置されました。現在は臓器別診療科と協力しながら、固形がん患者を対象に診断と外来化学療法(点滴・内服薬)を主軸においた内科診療を行っています。茨城県は特にがん薬物療法を専門にしている医師が少ない状況です。医学生や若い医師の教育にも力を入れていきたいと考えています。
腫瘍内科では、がんを疑っているけれども診断がつかない患者さん、がんという診断はついたけれども原発巣が分からない患者さん、肉腫などの特殊な悪性腫瘍を持った患者さん、どこの診療科へ紹介すべきか迷う患者さん、その他がんのことでお困りの患者さん、がん以外の合併症をお持ちで診療が困難な患者さんを受け入れ、他の診療科と一緒に診療にあたっています。また、標準治療が見つからないけれども体力は十分にあって、何か治療を受けたいという患者さんの相談も受けています。一般的には緩和療法の適応で力になれない場合が多いですが、臨床試験を行っているがん専門病院をご紹介できる場合もあります。
さらに、筑波大学附属病院はがんゲノム医療連携病院として活動しています。腫瘍内科でも積極的にがんゲノム医療を行っていますので、お気軽にご相談ください。「がんゲノム医療について」
固形がん一般
がんゲノム医療への取り組みを始めました。呼吸器内科と共同で北東日本がん研究グループに所属し、肺癌に対する臨床試験に参加しています。その他、筑波大学附属病院におけるがん診療の向上を目指して他の診療科と共に研究をしていきます。
9:00-12:00 | 13:00-17:00 | |
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月 | がんゲノム外来:消化器系(山本祥之) | |
火 | 腫瘍内科(関根郁夫) | |
水 | ||
木 | 腫瘍内科(鈴木敏夫)、がんゲノム外来(鈴木敏夫) | |
金 | 腫瘍内科(関根郁夫) |
肩書き | 氏名 | 専門分野 | 専門医 |
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診療科長 教授 (専任) | 関根 郁夫 | がん楽物療法、緩和ケア、臨床研究、がんゲノム医療、卒前・卒後教育 | 日本内科学会総合内科専門医・指導医 / 日本呼吸器学会専門医・指導医 / 日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医・指導医 |
講師 (専任) | 鈴木 敏夫 | がん薬物療法、ゲノム医療、TR研究、呼吸器疾患 | 日本内科学会総合内科専門医・指導医 / 日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医 / 日本呼吸器学会専門医・指導医 / 日本呼吸器内視鏡学会気管支鏡専門医 |
病院助教 (専任) | 會田 有香 | がん薬物療法、緩和ケア、卒前・卒後研究 | 日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医 / 日本呼吸器学会専門医 |
講師 (兼任) | 福島 紘子 | がん薬物療法、緩和ケア、臨床研究、卒前・卒後教育 | 日本小児科学会認定小児科専門医 / 日本がん治療認定医機構がん治療認定医 / 日本小児血液・がん学会専門医 |
病院講師 (兼任) | 山本 祥之 | がん薬物療法、緩和ケア、臨床研究、卒前・卒後教育 | 日本内科学会総合内科専門医 / 日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医 / 日本消化器病学会専門医 |