私たち、消化器外科には 2 つの使命があります。
1 つ目は、現代における最高の外科医療を提供することです。外科というと“メス”に代表される手術手技ばかりに目が行きがちですが、術前の詳細な検討に基づいた手術方針の決定と、術後の臨機応変な管理の 3 つが合わさって、初めて最高の医療につながります。私たちの外科グループだけに閉じることなく、消化器内科、腫瘍内科、放射線診断部、放射線治療部といった関連診療科と密に連携して、個々の患者さんにとって、現代最高の医療を提供していきます。
2 つ目の使命は、未来の医療を作ることです。近年急速に普及してきた鏡視下手術は、今後、様々なIT技術のアシストを受けながら行うロボット手術に発展しています。私たちはこういった先駆的な治療の開発、導入に積極的に役割を担って行きたいと考えています。私たちの診療科で治療を受ける患者さんには、未来の医療を開発するためのご協力をお願いしています。
膵腫瘍(膵癌、内分泌腫瘍、嚢胞性膵腫瘍)、膵臓移植、胆道腫瘍(胆管癌・胆嚢癌・ファーター乳頭癌)、食道癌、直腸癌、食道胃接合部癌
胃(胃癌、胃粘膜下腫瘍、GIST)、肝腫瘍(肝細胞癌、転移性肝癌)、大腸腫瘍(盲腸癌、結腸癌)といった全ての消化器癌。炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)。腎移植。
膵頭部癌、胆管癌などに対して行う膵頭十二指腸切除は、全国的には現在でも 3 %近くの患者さんが手術後に亡くなる危険が伴います。私たちの施設が0.5%とその6 倍も安全な手術を提供できているのは、学会認定の肝胆膵高度技能指導医・専門医による精緻な手術手技に加えて、3D画像を用いた術前の詳細な検討や、術後の臨機応変な管理にも力を抜かない総合力を備えているからです。
膵癌は雑草に例えると根が奥深く張るという性質があり、手術で癌を99.9%除去しても、0.1%の残った根から再発してしまいます。この根をたたくために手術前に抗癌剤や放射線治療が行われていますが、膵癌細胞は抗癌剤が届きにくく、放射線が効きにくいため、治療効果を限定的にしています。私たちは、手術による根治が難しいとされる局所進行膵癌患者に対して、温熱療法を加えた化学放射線療法を行っています。病巣を温めることで、抗癌剤の癌への分布が 2 倍以上になり、放射線治療効果も高まることが確認できています。膵癌に対して現代医学が持ち合わせている武器を総動員し、よりよい治療成績を提供することを目指しています。
今まで、食道癌に対する手術では必ず開胸しなければならず、胸膜炎を患って癒着が激しい人や、呼吸機能が
悪い患者さんにはとても負担の大きな手術になっていました。喉元とお腹の両側からトンネルを開通させる様に行う最新技術を用いる事で、開胸せずに食道を切除出来る、体に優しい治療を開始しています。
直腸は骨盤という狭い骨に囲まれた奥にあり、通常の直視下手術、腹腔鏡手術では十分な手術ができませんでした。非常に先が細く、自由に動く手術ロボットを使う事で直腸手術の安全度、精度が格段に向上しました。がんの根治性を保ちながら肛門機能を温存する最先端の手術術式を行っています。
術後の早期回復と入院日数の短縮に大きく貢献することから鏡視下手術が注目され、当科では積極的に鏡視下手術を行っています。胃、大腸、肝胆膵領域にそれぞれ日本内視鏡外科学会技術認定医を有しており、豊富な症例数と経験により、確実かつ安全な鏡視下手術が可能です。
9:00-12:00 | 13:00-17:00 | |
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月 | 榎本 剛史(大腸) 大和田 洋平(食道・胃) 古屋欽司(大腸・移植) 馬上頌子(大腸) |
榎本 剛史(大腸) 大原 佑介(大腸) 久倉勝治(食道) |
火 | 小田 竜也(新患) 橋本真治(肝胆膵) 高橋 一広(肝・移植) |
橋本真治(肝胆膵) 明石義正(胃・十二指腸) 小川光一(食道・胃) 高橋 一広(肝・移植) 下村 治(肝胆膵) |
水 | ||
木 | ||
金 | 小田 竜也(新患) 下村治(肝胆膵) 大和田 洋平(食道・胃) |
小川 光一(食道・胃) 土井愛美(肝胆膵) 宮﨑貴寛(肝胆膵) |
9:00-12:00 | 13:00-17:00 | |
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月 | 手術 | 手術 |
火 | 上部消化管内視鏡検査、下部消化管内視鏡検査 | 消化管造影検査 |
水 | 手術 | 手術 |
木 | 手術 | 手術 |
金 | 腹部超音波検査 | 消化管造影検査 |
肩書き | 氏名 | 専門分野 | 専門医 |
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教授 | 小田 竜也 | 消化器外科、肝胆膵外科 | 日本外科学会専門医 / 日本外科学会指導医 / 日本消化器外科学会専門医 / 日本消化器外科学会指導医 / 日本肝胆膵外科学会高度技能指導医 / 日本膵臓学会認定指導医 / 日本癌学会評議員 / 日本肝胆膵外科学会評議員 / 日本外科学会代議員 |
教授 (先進消化器外科学) | 榎本 剛史 | 消化器外科、大腸骨盤外科 | 日本外科学会専門医 / 日本外科学会指導医 / 日本消化器外科学会専門医 / 日本消化器外科学会指導医 / 日本消化器内視鏡学会専門医 / 日本内視鏡外科学会技術認定医 |
准教授 (先進消化器外科学) | 橋本 真治 | 胆道・膵臓 | 日本外科学会専門医 / 日本がん治療認定医機構がん治療認定医 / 消化器がん外科治療認定医 / 日本消化器外科専門医, 指導医 / 日本膵臓学会認定指導医 / 日本肝胆膵外科学会 評議員 / 日本肝胆膵外科学会高度技能専門医 |
准教授 | 明石 義正 | 消化器外科 | 日本外科学会専門医 / 日本外科学会指導医 / 日本消化器外科学会専門医 / 日本消化器外科学会指導医 / 日本内視鏡外科学会技術認定医 / 消化器がん外科治療認定医 / 日本がん治療認定医機構がん治療認定医 |
講師 | 小川 光一 | 消化器外科 | 日本外科学会専門医 / 日本消化器外科学会専門医 / 日本消化器外科学会指導医 / 日本内視鏡外科学会技術認定医 / 消化器がん外科治療認定医 |
講師 | 高橋 一広 | 消化器外科、肝臓、移植 | 日本外科学会専門医 / 日本外科学会指導医 / 日本消化器外科学会専門医 / 日本消化器外科学会指導医 / 日本肝胆膵外科学会高度技能専門医 / 日本肝胆膵外科学会評議員 / 日本内視鏡外科学会技術認定医 / 日本肝臓専門医 / 日本移植学会認定医 / 日本臨床腎移植学会腎移植専門医 / 日本臨床腎移植学会評議員 / 消化器がん外科治療認定医 / アメリカ腹部臓器移植外科認定医 |
講師 | 下村 治 | 消化器外科、肝胆膵外科 | 日本外科学会専門医 / 日本消化器外科学会専門医 / 消化器がん外科治療認定医 / 日本肝胆膵外科学会評議員 / 日本肝胆膵外科学会高度技能専門医 / 日本消化器外科学会指導医 |
講師 | 大和田 洋平 | 消化器外科 | 日本外科学会専門医 / 日本消化器外科学会専門医 |
講師 | 古屋 欽司 | 移植 | 日本外科学会専門医 / 消化器外科専門医 / 消化器がん外科治療認定医 |
講師 | 北口 大地 | 消化器外科 | 日本外科学会外科専門医 / 日本消化器外科学会消化器外科専門医 / 日本消化器がん外科治療認定医 / 日本がん治療認定医機構がん治療認定医 / 日本内視鏡外科学会技術認定医 |
講師 | 宮﨑 貴寛 | 肝胆膵外科 | 日本外科学会外科専門医 / 日本消化器外科学会消化器外科専門医 / 日本消化器がん外科治療認定医 / 日本肝臓学会肝臓専門医 / 日本消化器病学会消化器病専門医 / 日本肝胆膵外科学会評議員 |
病院助教 | 土井 愛美 | 肝胆膵外科 | 日本外科学会専門医 / 日本がん治療認定医 / 日本消化器内視鏡専門医 / 日本消化器外科専門医 / 消化器がん治療認定医 |
病院助教 | 中橋 宏充 | 肝胆膵外科 | 日本外科学会専門医 |
病院助教 | 塚本 俊太郎 | 消化器外科 | 日本外科学会専門医 / 日本消化器外科学会専門医 / 日本消化器外科学会指導医 / 日本消化器病学会専門医 / 消化器がん外科治療認定医 / Certificate of da Vinci Console Surgeon |
教授 (水戸地域医療教育センター) | 倉田 昌直 | 消化器外科、肝胆膵外科 | 日本外科学会専門医 / 日本外科学会指導医 / 日本がん治療認定医機構 がん治療認定医 / 日本消化器病学会専門医 / 日本消化器外科学会専門医 / 日本消化器外科学会指導医 / 肝胆膵外科学会高度技能医 / 日本内視鏡外科学会技術認定医 / 日本肝臓学会肝臓専門医 / 日本胆道学会指導医 / 日本肝胆膵外科学会評議員 / 日本胆道学会評議員 / 日本内視鏡外科学会評議員 |
准教授 (ひたちなか社会連携教育研究センター) | 久倉 勝治 | 消化器外科 | 日本外科学会専門医 / 日本消化器外科学会専門医 |
准教授(古河・坂東地域医療教育センター) | 大原 佑介 | 消化器外科 | 日本外科学会専門医 / 日本消化器外科学会専門医 / 日本消化器外科学会指導医 / 日本内視鏡外科学会技術認定医 / 日本がん治療認定医機構がん治療認定医 / 消化器がん外科治療認定医 / 日本外科学会外科指導医 / 日本大腸肛門病学会専門医 |
講師(茨城県西部地域臨床教育センター) | 中山 健 | 消化器外科 | 日本外科学会専門医 / 日本消化器外科学会専門医 / 消化器がん外科治療認定医 |